映画鑑賞★戦場のメリークリスマス
特別上映されていることを知り・・
栃木県足利市の映画館で観てきました。
少女の頃から何度も何度も観てはいたものの・・
ヨクワカラナカッタ映画。
初めて劇場で観る
ジャック・セリアズ(デヴィッド・ボウイ)・・!
法廷に現れた日焼けした姿に
ヨノイ大尉(坂本龍一)同様
雷に打たれたようになり
その後姿のつむじが可愛くて
と同時に、その当時のボウイより年上になってしまったことに
若干ショックを受けつつw
胸いっぱい。。。
外部から完全に遮断され
銀幕で素晴らしい音響の中で観る「戦メリ」は
全く違ったものだった。
そこにも大ショックを受けた。
物語は全く違う形で私に語りかけてきて
今まで「変なヨクワカラナイ映画」としか思えなかったのに
とてもとても・・心から感動することができた。
この下から少しネタバレになります。
これからDVDなどを観るという方はパスしてください。
劇場のロビーの一角が冬休みに上映されるパディンドンのカフェになっていました。
❤可愛い❤
一緒に観た彼も
「朝っぱらから変な映画観に行くよ~」と私が誘った時から
「朝っぱらから変な映画観るんでしょ~」と悪乗りしてたけど
観終わってみると・・・
「いい映画だった!あれは、名画だよ」
と絶賛。
うちのおじ様じゃなくて王子様は、ジャワの撮影チームと、英国の撮影チームとの映像の画質の差をやたら言っていたのですが・・
当時世界中に植民地を持ち、宗主国であり先進国でもある英国とその庶民の夢のようなガーデンと、結果的には日本の占領がインドネシア独立への足がかりにもなったジャワ島の捕虜収容所において、イギリス人やオランダ人(インドネシアを植民地支配していた)の雑然とした様子の対比とそれが示す歴史の皮肉が良いんだと私は思った。
それに加え、今日まで続く朝鮮軍属と日本軍人の差というか違和感も、カネモト(ジョニー大倉)騒動で炙り出されて以前より深く理解できたように思う。
切腹シーンは都合3回あり、その度に「これで戦死ということになって本人の名誉は守られ、国の家族にはたくさんの恩給が支給されて困らないだろう」という趣旨の言葉が繰り返される。
これは私が子供の頃に亡くなった曾祖母からよく聞いた言葉だったので、実際に戦場ではこのような温情がまかり通っていたのだろうと納得した。
それにしても、この映画は、人種や民族、同性愛など様々な差別やそれに伴う搾取が世界をどうしてしまったのかを全部見せている映画なんだと初めて理解できた。
そしてあの時代、これだけのテーマを全て盛り込んで、あのキャストで国際チームでやったというのが、やっぱり奇跡なんだと改めて思う。
加えてこの映画には、あの1980年代でぎりぎり許された言葉もたくさん使われていたし、同性愛など当時色物扱いだったものもここまで芸術として高め、その後の世論の流れを変えるきっかけとなったのは、やはり大島渚監督ならではなんだろうと強く思った。
今年の初めに訪れたデヴィッドボウイ大回顧展でも、特別展示で「戦場のメリークリスマス」のコーナーが設けられており、ボウイ死去を受けたビートたけしや坂本龍一のインタビューも上映されていた。
撮影秘話やボウイの印象も語られていて、それを見た上で今回映画館でこの映画を観ることができて、私はとても幸せだった。
でも、やっぱり、ボウイおじさんがこの世界に居ないことが耐え難いほど寂しい。。
あなたはきっとみんなのスターマンだからしょうがないけど。。。
文中敬称略。
Ichigo* 🍓
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